Chatwork Creator's Note

ビジネスチャット「Chatwork」のエンジニアとデザイナーのブログです。

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チームの活動を月報で発信するモチベ

この記事は Chatwork Advent Calendar 2023 3日目の記事です。

こんにちは。都志(@louvre2489)です。認証の開発を行うチームに所属しています。

昨年末からチームの活動を月報としてチーム外に発信しています。月報を書くモチベについてお話したいと思います。

Chatworkの開発チーム体制

Chatworkでは、開発をプロジェクト体制で行うのではなくフィーチャーチーム体制で行う変革を進めています。詳しくは以下の資料をご覧ください。

speakerdeck.com

まだ道のりとしては途中段階ではあるものの、ここに書かれているようなわかりやすい問題は解消しつつある実感があります。

フィーチャーチーム体制と情報量の変化

プロジェクト体制で開発を行っている時は、自分が関わっていない開発のこともある程度知ることができていました。

一方で、フィーチャーチーム体制となった現在では以下のようになっています。

それぞれが担当の領域を持って開発を行う体制を敷いているのだから、他チームと密なコミュニケーションは基本的には必要ありません。

これによって、実際に開発時に必要なコミュニケーション量は減っていると感じており、これは基本的に良いことです。

しかし、それに伴いチーム外に出る情報量が減少し、他チームが何をやっているのかよくわからない状況が生じるようになってきました。

気になったこと

Chatworkは巨大なモノリスで作られたシステムを境界を見極めて引き剥がしていっている最中なので、まだどうしても自チームでは閉じきれないケースが発生することがあります。

自チームに閉じて開発を進められない場合は、他のチームへの相談や依頼が生じることもあります。

だけど、現在どんな施策を進めているかもわからないし、忙しいのか余裕があるのか、それすらもわからない人たちに依頼をするのってちょっと気をつかいませんか?(私が気にし過ぎなのでしょうか)

あと、単純に同じプロダクトを作っている仲間がどんなことをしているのかって知りたいですよね???

これは、逆も然り

ということは、他のチームもうちのチームが何やってるかもわからないし、うちのチーム状況もよくわからないはずです。

それって、他のチームの人からしたらうちのチームに声をかけるのにちょっと躊躇してしまう状況なのかもしれません。

そうだ、月報を書こう!

自チームのことを知ってもらうために、他チームに向けて月報を作成するようにしてみました。

月報を通じて自チームで取り組んでいる開発やその状況を知ってもらうことによって、少しでも声をかけやすくなってほしいという期待をこめています。

硬い雰囲気の月報だと公開しても誰も読んでくれないかと思い、ちょいちょいふざけるようにできるだけポップになるように心がけています。

(月報の画像を載せようとしたんですが、どれもこれも業務情報をマスクすると黒塗りだらけの公文書みたいになってしまいそうなので断念させていただきました。)

半年くらい継続したあたりから他にも月報を書いてくれるチームがいくつか出てきました。今では、月イチのBeerBashの場で、月報をネタに自チームの状況をみんなに紹介するレギュラーコーナーも誕生しています。

開発に必要な基本的なコミュニケーションは各フィーチャーチームに閉じつつも、徐々に『他チームのことも何となくわかる状態』になってきているんじゃないかなと思っています。

まとめ

今回は、開発体制の変化によるコミュニケーション量の減少に危機感を感じて行動したことについて書きました。

この取り組みを通じて、業務的な関わりが薄くて何となく縁遠かったチームのことも、『こんなことをやってるんだ』と少し距離を近く感じられるようになってきていると感じています。

COVID-19以前であれば、オフィス内の雑談で『最近どんなことやってるの?』という会話を他チームの人とすることも可能だったのですが、COVID-19によるリモートワークの浸透でそのような機会を持つことも減っています。意識して情報を発信/収集する機会を設けなければそれぞれのチームが(悪い意味で)どんどんチームの中に閉じこもってしまう可能性があるので、このような取り組みは今後も続けていけたらと思っています。