こんにちは。 @ryugoo_ です。昨年までは Android アプリエンジニアとしての活動が私のミッションでしたが、今年からプロダクトマネージャーに転身しました。
主にモバイルアプリのプロダクトマネジメントを行っていきます。本格的な活動はこれからですが、今回は経緯や思いを書いてみようと思います。
Chatwork における “モバイルアプリ” への思い
私は 2013 年に Chatwork に入社し、以降モバイルアプリエンジニアとして活動してきました。
(採用ページに私のインタビュー記事があります)
嬉しいことにサービスは成長を続け、多くの競合と共にビジネスチャットという市場ができあがり、入社時に 30 名弱だった社員数も 100 名を超えようかというところまで組織も大きくなりました。
様々なスペシャリストが入社してくる中、今後の Chatwork のモバイルアプリについて、モバイルアプリエンジニア全員で考えてみる機会がありました。すると 1 人 1 人思い描くゴール像が異なることが分かりました。サービス開発に強い関心を持つ私にとって、これは 1 つの危機だと感じました。
サービス名 = 社名となっているような場合、プロダクトの目指すべき姿は会社の思い描くゴール像と 1 : 1 で対応している必要があります。ゴール像はミッション、ビジョン、バリューなどの形で宣言され、これ体現するものがプロダクトです。
では、具体的なプロダクトである Chatwork のモバイルアプリはどのようにして体現していくのか、何を大事にするのか、ペルソナの課題をどのように解決するのか。ここの認識が一致しなければ何を、なぜ進めるのかに説得力が生まれません。また、エンジニアの内にある「良いものを作りたい」という気持ちをどの方向に向けたら良いのかを示せなくなります。
モバイルアプリを良いものにしたい、良いものを作りたいという気持ちはモバイルアプリエンジニア全員が一致しています。では、 Chatwork にとって、ユーザーにとって、何が、どのようなものが良いものなのか。ここにフォーカスして、継続的に形作っていく必要があると感じました。
プロダクトマネージャーとして
そこで、プロダクトマネージャーに転身することを決めました。これまではエンジニアとして How を追求する立場にありました。これからはプロダクトマネージャーとして Why と What を追求していくことになります。
Chatwork にはプロダクトマネジメント室がありますが、社内でエンジニアからプロダクトマネジメント室に転籍したメンバーは私が初になります。
私がモバイルアプリエンジニアを見てきたことのバイアスはあるかもしれませんが、モバイルアプリというのはかなり独特な知見が必要になる領域だと思っています。
オープンな Web とは異なり、 iOS であれば Apple の、 Android であれば Google の意向に従わなければならないことが多く存在します。
また、端末メーカーや通信キャリアの意向に従わなければならない場面もあります。会社として、プロダクトとして目指さなければならないゴールと、それを実現するための方法の間にいくつもの無視することができない特殊なレイヤーが挟まっているイメージでしょうか。
技術の進化があるからこそできるプロダクト像を考えやすいのは、モバイルアプリエンジニアとしての経験があったからこそと思います。この経験を元にした考え方もプロダクトマネジメント室に伝えていきたいと考えています。
最後に
プロダクトマネージャーにはなりましたが、エンジニアをやめるつもりはありません。私事ですが、副業で Android アプリエンジニアを続けています。最新の How を知っているからこそ説得力のある Why と What も生まれると確信しています。
これからの Chatwork というプロダクトを、そしてこれまで作ってきたモバイルアプリをメンバーと力を合わせて前進させていこうと思いますので、よろしくお願いします。