
こんにちは、CTOの田中です
タイトルの通り、Claude Codeを使っていくためにClaude MAXプランを導入しました。(エンジニア組織中心に導入)
初めて導入したのは6月の中旬です。少し報告が遅くなってしまいました。
今回は、導入の背景から実際にどう活用しているのか、そして今後の課題まで包み隠さずお伝えできればと思います。
弊社もClaude Code導入した
— たなやん / kubell(旧Chatwork) (@tan_yuki) 2025年6月19日
kubellのAI利活用の方向性と開発組織としての模索
まず、前提として、kubellとしては、AI活用の推進は重要事項として挙げられています。開発業務におけるAIの重要性と効果は、自分でも試してみて実感はしていました。
実は、Claude Code導入より前から、Cursorを希望者が利用できるようにしたり、一部の開発チームでDevinの導入検証をおこなったりしてきました。ただ、私の中で、いまいちピンときていませんでした。
そんな中、Claude Codeを試してみて、これであれば、「Chatwork」、ひいてはkubell全体の開発組織にマッチするのではないかと言う確信を得ました。

Claude Codeとは?
すでにご存知の方も多いかもしれませんが、Claude CodeはAnthropic社が開発した、ターミナル上で対話的に利用できるAIコーディングツールです。
公式ドキュメントでは、以下のように説明されています。
ターミナル内で動作し、コードベースを理解し、自然言語コマンドを通じてより高速なコーディングを支援するエージェンティックなコーディングツールであるClaude Codeについて学びます。 開発環境と直接統合することで、Claude Codeは追加のサーバーや複雑なセットアップを必要とせずにワークフローを合理化します。
なぜ全社導入に踏み切ったのか
kubellでは、これまでも個々人が様々なAIツールを試してきました。その中で、今回Claude Codeを全社的に導入する決め手となったのは、以下の3つの理由です。
Claudeの強力なモデルを扱える やはり最大の魅力は、Anthropic社の強力なAIモデルをコーディングの文脈でフル活用できる点です。コード生成の精度はもちろん、複雑なコードの読解やリファクタリングにおいても、その能力の高さは目を見張るものがあります。
CLIツールとしての柔軟性 Claude CodeはCLI(コマンドラインインターフェース)として提供されているため、エンジニアが普段使い慣れているターミナル上で、開発ワークフローを妨げることなく自然に利用できます。特定のIDEやエディタに縛られないため、多様な開発環境を持つkubellのチーム構成にもマッチしていました。
チームへの導入ハードルの低さ 例えばCursorのような高機能なAIエディタも非常に魅力的ですが、エディタそのものをチームに導入するとなると、学習コストや既存の環境からの移行など、乗り越えるべきハードルがいくつか存在します。その点、CLIツールであるClaude Codeは、各自の開発スタイルを尊重しつつ、強力なAIの恩恵をスムーズにチームへもたらすことができると考えました。
ちなみに私もVimを愛用しているので、そういった意味でもCLIで実行できる、Claude Codeはとても相性がいいように感じました。
導入プランと、立ちはだかった壁
今回、全社導入にあたり、Maxプラン を基本プランとして採用しました。
しかし、導入を進める上で一つ大きな障壁がありました。それは、Claude CodeのMaxプランにはチームプランが存在しないという点です。(2025年7月現在)
法人として利用する上で、メンバー管理や一括請求ができないのは悩ましい問題です。そこで私たちが取った解決策は、法人カードサービスの「UPSIDER」を活用することでした。
各メンバーにUPSIDER経由でバーチャルカードを発行し、各自でClaude Codeに登録してもらう、という少し泥臭い方法ですが、これにより全社導入を実現することができました。このあたりの管理機能については、今後の改善に強く期待したいところです。
導入後の変化と、見えてきたメリット
まだ導入して間もないため、生産性向上などを定量的な数値で示すのは難しい段階です。しかし、すでに現場レベルでは、以下のようなポジティブな声が聞こえてきています。
- 「新規プロジェクトのキャッチアップ速度が劇的に上がった」
- 「複雑な正規表現や、ちょっとしたシェルスクリプトをすぐに生成できて便利」
- 「リファクタリングの相談相手として壁打ち的に使うことで、より良い設計のヒントを得られました」
一方で、現状の運用には課題も感じています。
利用状況の可視化が難しい 各個人で契約しているため、会社全体でどれだけClaude Codeが活用されているのか、その実態を把握するためのダッシュボード的なものがありません。
投資対効果の測定 上記の課題とも関連しますが、会社として投資したコストに対して、どれだけの効果があったのかを正確に測ることが困難です。今後は、各チームから成功事例や知見を積極的に吸い上げ、それらを共有することで、投資対効果を定性的に測っていく仕組みを作りたいと考えています。そして、そこで得られた知見を元に、さらなるAIへの投資を検討していく、という好循環を生み出していきたいです。
今後の展望と課題
Claude Codeの導入は、kubellの開発生産性をさらに高めるための、大きな一歩だと考えています。しかし、これで満足しているわけではありません。
最適なAIツールの使い分け 各技術領域やタスクによっては、Claude Code以外のAIツールの方が高い性能を発揮する場面もあるはずです。それぞれのツールの得意・不得意を見極め、どう使い分けていくか、知見をためていく必要があります。
運用の最適化 現状の「各個人へクレジットカードを発行する」という運用は、やはり手間がかかります。将来的には、Amazon Bedrock経由での利用も検討しています。ただし、その場合は従量課金制となるため、コスト管理をどう行うか、という新たな課題も出てきます。
超巨大コンテキストとの戦い 弊社のビジネスチャットシステム「Chatwork」は、すでに10年以上運用しているシステムです。その超巨大なコンテキストをどの様にAIに理解させるかは私達にとって非常に重要なテーマです。直近でもコンテキストエンジニアリングのような単語も出てきていますが、コンテキスト圧縮をどのように行いAIに理解させていくかは今後も探求していく必要がある認識です。
おわりに
今回は、株式会社kubellにおけるClaude Codeの全社導入についてお話ししました。
まだまだ手探りの部分も多いですが、これからも全社で積極的にClaude Codeを使い倒し、知見をためていきたいと思います。
この記事を読んでくださっている皆さんの中で、「うちはこうやって使っているよ!」「こんな便利な使い方があるよ!」といった情報があれば、ぜひ情報交換させていただけると嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事を読んで「Chatwork」のエンジニアに興味を持っていただけた方は、ぜひ採用情報をご確認ください。AIと協力しながら、一緒にプロダクトをよくしていきましょう。