どうも。ご存じ Chatwork サーバーサイド開発部(PHP)の料金/プランチームメンバーでヘタレチャリダーのやまざきです。エクストリーム・プログラミングを現場で成功させるためにはエクストリームな出社ができてはじめてスタートラインに立てると思っています。最近、エクストリーム出社部に入部しました。
Chatwork にはさまざまな部活動があり、健康的な活動を支援する制度「ヘルシー部活制度」なんてものもあります。エクストリーム出社部でもヘルシー部活制度を利用して豊洲でお魚を仕入れてから出社して早朝お寿司パーティからの業務っていうのをやってみたいなあと密かに思っています。
この記事では新型コロナウイルス感染症(COVID-19) によりテレワーク、リモートワークが世の中的にも注目される中、やまざきが勝手に南伊豆町でリゾートワークしてきた話を紹介したいと思います。
目次
- リゾートワークへ至る道
- Chatwork におけるリモートワークの取り組み
- 旅行券5万円分をつかって南伊豆町でリゾートワークしてきた
- 古民家でリゾートワーク体験
- 南伊豆町から Chatwork 東京オフィスまでチャリで通勤してみた
- 部活動紹介「ブルジョア飯部」
- せっかくに東京オフィスにきたのだから打ち上げもしよう
- まとめ
リゾートワークへ至る道
なぜわたしは、「そうだ 南伊豆、行こう。」などど思ってしまったのでしょうか。
きっかけは Chatwork サーバーサイド開発部(PHP)のメンバーであるわたしが開発業務を一旦横に置いていて、社内のビジネスサイドの方々、プロダクトマネージャーなどと勝手に 1on1 をしていた結果、国内旅行券5万円分をもらってしまっちゃったからなのです。 細かいことは割愛しますが、気になる方は『「Chatwork Award 2019下期」やってやったぜ!』の記事もご覧になっていただければよいのですが、これは私人として、完全にわたし個人の感想としてですがアレなので無理に見ないで良いと思います。
Chatwork におけるリモートワークの取り組み
新型コロナウイルスにより必要がない限り全社員はリモートワーク推奨となっております。 これまでにも台風などの災害時にはリモートワーク推奨の対策をとってきましたので、リモートワーク移行に対してトラブルはありませんでした。
そう、Chatwork があればね。
平時のリモートワーク
Chatrowk には「出産立ち会い制度」というものが存在し、出産予定日から1ヶ月前であればリモートワークをすることができます。 開発本部のたなかが前年に利用しています。くわしくは下記の記事もご覧ください。
通常業務のなかでリモートワークができる制度自体はありません。しかし部署の裁量でリモートワークの活用は任されており、たとえばサーバーサイド開発部(PHP)では月2回までリモートワークが可能となっています。それに加えて、働けないほどでもないが出社は見合わせたい程度の体調不良とか通院のためとか、花粉がハンパないのでリモートワークとか、暑さ指数がはち切れそうなのでリモートワークとか、Amazon から最新ガジェットが自宅に届くのでワクワクしすぎてリモートワークとか、ルンバにのって出社しようとしたらなかなか思い通りに行かず鬼怒川温泉でバッテリーが切れてしまったのでそのままリモートワークしたいとか、そのあたりは部署マネージャーの裁量で楽しくリモートワークを活用しています。
Chatwork におけるフルリモートメンバー
一方でフルリモートメンバーもいます。地方に腰を据えて開発しちゃうメンバーとか社員とのエンゲージメント的にフルリモートの許可をもらっている場合とかがあります。わたしは後者で、体調を考慮してもらってフルリモート勤務となっております。
顔をつきあわせて協働すべきタスクというものはやはりあります。でもリモートワークでも十分にパフォーマンスを発揮できるタスクもあります。ことによっては通勤というつらいタスクがない分、よりパフォーマンスが出ることもあると思っています。少なくとも我々の料金プランチームでは、新型コロナウイルスによるフルリモート勤務体制になっても十分にパフォーマンスがでていると思います。
だからといって、油断してはなりません。不断に効果を測定しパフォーマンスを向上させていこうというチーム全体の意欲自体が、リモートワークやオフィスワークという手段以前に重要であることは言うまでもありません。
旅行券5万円分をつかって南伊豆町でリゾートワークしてきた
さて、前置きがやたらと長くなってしまってみなさま辟易しておりますでしょうが、わたしは意にも介さず山も谷もない話を続けます。
「そうだ 南伊豆、行こう。」
新型コロナウイルスの影響で Chatwork でも全社的にリモートワーク推奨となったころ、ふと「そうだ 南伊豆、行こう。」と思い立ちました。「リモートワークしながら自転車で1500km旅してきた」でも書きましたが、南伊豆町は仕事してる場合じゃないぐらい良いところです。
今回は季節も変わって冬です。試すしかありませんでした。新幹線ひかりに乗り新大阪から熱海まで移動、JR 在来線を乗り継ぎ伊豆急で蓮台寺まで移動、そこから逗留地までチャリで移動しました。
温泉、桜、海、魚ときどき肉
冬の南伊豆町は寒い。伊豆半島は比較的温暖と言われているイメージがありましたが、やっぱり冬は寒い。むしろ強い西風が吹くので気温はちょっと高いかもしれないが体感温度は寒い。地元の方々はそう口々にいった...
さむい...
だが、寒いから温泉に癒やされるわけでもあります。
弓ヶ浜温泉
今回は弓ヶ浜温泉宿に長期逗留しました。ちょっと歩けば海辺にでることができて、宿に戻れば天然温泉。ロケーション最高です。
リモートでモブワーク。モブワークというのはずうっとしゃべってますから身体も疲れますし、頭も使いますからへたすると知恵熱が出ます。わたしたち料金/プランチームでふりかえりをすると、「モブワークめっちゃつかれる」という問題は何度かでてきました。その度にモブワークの最長時間や休憩時間の最適化などいろいろトライしてきました。結果、相応に休憩を取るしかないというのが現状で、まだ決定打となるような休憩の最適化はできていません。でも、ちょっと待ってください。
仮説:「もしかして、休憩時間に源泉掛け流し100%の露天風呂にはいったら効率的に休憩できるのでは??」
料金/プランチームでは、仮説検証型の高速アジャイルを目標としておりますので、これは早速に試す必要がありました。
最高です。温泉で脳みそをリフレッシュしたあとは、またモブワークです。そして、モブワークが一段落して休憩にはいると源泉掛け流し100%の天然温泉の露天風呂。高速に検証が必要ですので繰り返し効果を測定します。また休憩の効率にも気を遣いますから、風呂上がりにコーヒーがいいのか、サイダーがいいのか、副次的な部分での効果測定も欠かしません。料金/プランチームはつねに開発生産性と結果としてのプロダクトの付加価値向上を意識し続ける強いチームです。
料金/プランチームは強い。
ちなみに、風呂上がりはサイダーに限ります。
桜と菜の花とサイクリングと
おや? 南伊豆町にきたらたまたま河津桜が満開じゃないですか。これはチャリンコでサイクリングの検証をするしかないですよね。
仕事あがりの夕方、桜並木をサイクリング
朝練をやめてポタリングに切り替えてしまったほどの菜の花
朝露に濡れた桜の前では、常に思慮深く考え込んだ渋い表情をしているわたしでもニッコリ
休日は自転車部の部活でポタリングしたり、おいしいご飯たべたり
南伊豆(伊豆半島)はチャリダーにとってニコニコです。 起伏に富んでいるのでワークアウトにもなるし、ゆるゆる走ればポタリングにもなるし、そして海沿いはいつでも絶景です。
でも、ちょっとだけホントのこというと起伏がきつすぎます😖 健脚になれるとおもいます。
しっかり汗を流した後の腹ぺこ状態に満を持してのラーメンを投入。
ほっこりしたあとに、宿に帰って温泉。あ゛〜、伝えたいことはたくさんありますが、言葉にできません。
部活の後には一人焼き肉を楽しんじゃったり
温泉を堪能して日もとっぷり暮れてきます。腹が本気のメシを求め始めている。運動後の疲労感もあり、手短にすませてしまいたくなりそうですが、慌ててはいけません。わたしはただ、腹が空いているだけなのです。
チャリダーにとってはタンパク質は必要です。だからお肉を食べるのです。たとえ一人だとしても何も臆することはありません。なぜならば、肉は 🍣 の次に優先されるべきものだからです。そうわたしは確信しています。川沿いを散歩しながら、お肉に到着。
イノシシやシカのジビエも堪能
新鮮野菜にお魚にお肉。南伊豆町に死角はなさそうです。
肉を食べた後は、腹ごなしに散歩しながら宿に到着。これまた腹ごなしにゆるゆる温泉に浸かります。温泉卵になってしまいそうです。
温泉宿には2週間ばかり逗留しました。温泉場に長期逗留するのは人生初ですが、効能には驚きました。体調もよくなりましたし、意味もなく、望むべくもなく、全く意味もなく、おっさんのお肌まですべすべにしちゃいます。次は古民家でのリゾートワークをするために南伊豆町ので山の方に移動です。
古民家でリゾートワーク体験
南伊豆後半は古民家の一軒家でリゾートワークです。
南伊豆町が提供する「田舎暮らし体験住宅」というものがあります。 短期のサテライトオフィスとしても利用できて価格もお手頃。なんと言っても、交流自治体、姉妹都市の住民であれば1泊1,000円という破格のお値段です。
交流自治体である杉並区在住の開発メンバーにも声をかけてみたんですが、来てくれることはありませんでした。ざんねん。 私は 5,000円での宿泊です。たった1人で。
こたつに入るの何年ぶりでしょうか。古民家特有のとても寒い廊下。一瞬、外気より寒いのではと思うほど。でもそれがいい。そして石油ストーブの着火するときの臭いが遠い昔を思い起こさせます。目を閉じると前回の東京オリンピックのことが昨日のことのように記憶のなかで再生されていきます。
この広い一軒家にたった1人で、1人で住むにはどうしても広すぎるこの一軒家で、完璧に1人で1週間リゾートワークをします。最初の1時間は借りてきた猫のようにそーっとうろついていましたが、慣れてくるとだんだんと居心地がよくなってきて最終的には実家のような安心感すら覚えます。
モブワークのなかで何度かチームメンバーに「南伊豆においでよ〜😉」と誘ったのですが、みんなにはお茶を濁されました。南伊豆は東京からとても近いんですが(後述しますが、東京から南伊豆町へは自転車で散歩がてら口笛を吹きながら来ることだってできます)、ちょっとハードル高そうに見えてしまったのかなあ。わたしのプレゼンが良くなかったのかなあとおもって反省しております。
南伊豆町から Chatwork 東京オフィスまでチャリで通勤してみた
リゾートワークも終わりです。南伊豆町ではまたすばらしい体験を得ることができました。しかし、よりよい働き方というものへの追求に終わりはありません。
ビジネスチャットというプロダクトを通して一歩先の働き方を提供していくことをミッションとしている会社のエンジニアとして、自分自身が一歩先ゆく働き方へのチャレンジを怠るわけにはいきません。よりよい環境に住みプライベートを充実させ、仕事のパフォーマンスを発揮する、そういうワークライフバランス、あるいはワークライフインテグレーション、そういう働き方を個人的にも追求していくことも大切ではないだろうかと考えました。
さて冒頭にも申しましたとおり、わたしはエクストリーム出社部にこのたび入部する運びとなりました。また自転車部部員としても日頃からクリーンなペダリングを心がけております。
なるほど。もしかしたら南伊豆を拠点にチャリ通勤したら、仕事、部活ともに充実したワークライフインテグレーションを実現できるのではないでしょうか。このアイディアはとても現実的で合理的だと感じました。
これも仮説検証してみたほうが良さそうです。まずは早速、南伊豆町から Chatwork 東京オフィスにチャリで出社の事前検証をしてみました。
月曜日、チャリ通勤の仮説検証のため会社にはお休みをいただきました。本当はリアルに出社して勤務できればよかったんですが、なにせリモートワークに慣れすぎていて最近チャリでの出勤ができておらずブランクがあります。開発には勇気だけではなく慎重さも必要なものです。
10:30。出社事前検証を開始。口笛を吹きながら軽々とスタートです。
ご存じかとは思いますが、わたしは Chatwork 随一といっていい水属性。雨が降らないわけがない。ですから、雨具の準備も完璧なわけです。
南伊豆から熱海に着いたのは13時過ぎ。雨は止まず、期待していた熱海駅の足湯は新型コロナウイルスの影響で中止。つくづくわたしの業の深さを感じてしまいます。前世に一体どんな悪行を重ねてしまったのでしょうか。
とても深く反省し、再度東京オフィスに向けて出発します。
小田原までくると平坦メインになってきます。そして湘南の高速スプリントコース。そこから東京に向かってサイクリング道を駆け抜けます。もう夜です。
横浜から東京タワーまでは交通量多め、信号多めの苦行区間になります。あまりにもつらくて解脱しそうになります。そして Chatowrk 東京オフィスに近づいてきました。
22:30、出社完了です。
みなさん、ご存じでしたか。Chatwork の東京オフィスは東京タワーのすぐそばなんですよ。
Chatwork はフレックス制を導入していて 10:00 からがコアタイムとなります。今回の検証によって、だいたい前日の 21 時ごろに家をでれば南伊豆町からチャリ通勤できそうなことがわかりました。これはエクストリーム出社部部員、自転車部部員として朗報です🎉
ヘルシー部活制度を利用して南伊豆町にサテライトオフィスを構えられたらなあと密かに考えています。
部活動紹介「ブルジョア飯部」
翌日は、せっかく東京オフィスにきたので、新型コロナウイルスを避けつつオフィスでチームメンバーとリアルワーク。リモートワークばっかりやっていたせいで、リアルペアプロがむしろできなくなっていて愕然としました。キーボードの共有とかキーバインドの違いとかリアルペアプロの基本中の基本の問題点なのにあたふたしすぎて、タスクがなかなか進まず。わたしたちはリモートペアプロに慣れすぎてしまいました。次回はきちんと準備していこう、などど反省しながらメインの部活動のお話です。
Chatwork にはさまざまな部活動がありその中に「ブルジョア飯部」があります。Chatwork にはランチ代を 4000 円補助する食券制度というものがあるのですが、これを1回のランチで飛ばしてしまうというファンシーな部活動です。交流が目的ですので2人以上でのランチに行くという使用条件が決められています。フルリモート勤務ではなかなか使えないのです。そしてここは東京、うまいランチには事欠かないのです。
今回、ブルジョア飯部の部活動で訪れたランチは和食。肝心ないろいろな写真はありませんが「鯛めし」(絶品)です。
これをお酒なしで食べる、それが苦行なのだ、と一緒に部活動に参加したプロダクトマネージャーの方が歯を食いしばって耐えていたことが強く印象に残っております。
生きるとはまさに行そのものだと、わたしも深く覚悟するのでした。
せっかくに東京オフィスにきたのだから打ち上げもしよう
わたしたち料金プランチームが関わっていたプロジェクトが一段落したので、打ち上げをする運びになりました。
少しだけプロジェクトの話
プロジェクトがもとめる要求仕様で動かすだけなら、それほど難しいプロジェクトではありませんでした。ただしそれは、運用、保守、拡張可能という意味とは違います。その中で今回は、納期厳守、レガシーである部分を分析し、コアドメインのロジックを抽出してモデル化すること、この知識をメンバーで共有しバス係数を上げること、などプロジェクトの成功を計る指標が挙げられました。
それぞれの指標はトレードオフであり、かつ変更対象はレガシーな状態ですので正確な見積もりをすることは難しい状態でした。そこでプロダクトマネージャーと相談して、小さく問題を分割し、それぞれを優先度順に解決するなかで、プロジェクトゴールに最大の品質で出せるよう、インクリメンタルにタスクの洗い出し、分割、リスク見直し、優先順位見直し、それによって開発リソースをもっとも価値のあるところに集中し続けるアジャイル開発の戦術を採用することを合意しました。
結果、いくつかバタバタしたところはありましたが、今こうしてプロジェクトが完了しているということは良かったと思っています。
反省点としては、タスクのリスク見込みの甘さとそれに由来する優先度の精度の低さ。分解タスクの粒度が大きすぎて、インクリメンタルにおけるフィードバックが遅くなってしまったこと。開発に入ると一歩引いた視点の開発者がいなくなってしまうこと。コードを書くことが好きすぎて、もっといいものを作ろうとしてしまうこと。見積もりストーリーポイントが1のものが結果5ポイントになって納得できるモデルができてきても、プロジェクト全体のスケジュールを危機に陥れるのは本末転倒です。プロジェクト全体を俯瞰して納期と品質をバランスを客観的に提案できるメンバーがいませんでした。
逆にいうと、早く次のプロジェクトに取り組んでこれらの課題を解決する仮説を見つけ検証をすすめてみたいとうずうずしています。
料金/プランチームは強い。
打ち上げのお肉の話
料金/プランチームメンバーはリモートワークで十全に開発をこなしてきてはいますが、都度々々のフェイストゥーフェイスのミーティング、会食などは心理的安全性のためにもとても大切です。 プロダクトマネージャー、プロジェクトマネージャー、開発メンバーでお肉を囲みます。
今後もどんどんプロジェクトやってどんどん打ち上げていこうと、プロジェクトメンバーと固く誓い合うのでした。
まとめ
リモートワークは簡単ではありません。立ち話によるチョットした相談やリアルな会議をビジネスチャットやビデオ会議で置き換えればいいという単純な話ではありません。時節柄、リモートワークのプラクティスに関しても様々なブログ記事を散見しますが、それは組織への導入には役立つと思いますが、組織の文化として根付きそしてパフォーマンスを出し続けるリモートチームに進化させるにはチームメンバー全員が知恵を出し続けなければなりません。
ただ、その意識をもってチームが前進する決意をもっていればリモートワークはその組織で新しい働き方になります。自宅でだけでなくリゾート地や海外だとしても地理に縛られることなく働くことができます。これは災害時の事業継続性にも必要なことですし、社員のエンゲージメントとしてもとても良い効果を発揮します。
わたしたちもリモートワークを軌道にのせるまでには学習コストがかかりましたが成長し、オフィスワークと変わらない生産性を達成できています。リモートワークのツールに振り回されないでください。いつでも課題を解決するのは人です。