こんにちは、守谷(@emim)です。この記事はChatWork Advent Calendar 2017 - AdventarとWeb Accessibility Advent Calendar 2017 - Adventarの23日目、掛け持ち記事です。
はじめに(まえおき)
ChatWorkでは今年の4月に、アクセシビリティ方針というのを発表しました。
ご存知ない方のために簡単にお伝えすると、(Web)アクセシビリティとはWebサイトを閲覧する際に誰もが簡単に確実に情報にアクセス(取得)しやすくするためのソースコードやデザインやコンテンツに対しておこなう設計施策のことです。世界標準規格が定められています。
日本の規格として出されているJIS X 8341-3:2016では、「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」という名を持っていますが、最近は高齢者・障害者対応というより「情報アクセシビリティ」という観点で見られることも多くなってきました。
前述の弊社のアクセシビリティ方針では、「一定のアクセシビリティ基準を満たすWebサイトを作成するという方針を定めました」ということを公表したものです。そもそも、業務効率化につながるチャットワークというツールの概念と、誰もが使えるようにするというWebアクセシビリティの相性がとてもいいので、せっかくならばきちんと明文化しよう!と出した方針です。これらの経緯については、我々の思いをブログでも公開しています*1のでご覧ください。
ちなみにChatWorkのアクセシビリティ方針では、「誰かががんばる」というものではなく「全員で取り組む」ということを掲げています。現に、既存の制作フローに追記する形でWebアクセシビリティ対応がおこなえるということがわかり、全社を巻き込む形でワークフローにまで言及した形の方針を制定しました。
本題
ありがたいことに、アクセシビリティ方針を出した影響か、今年何件かセミナーなどで登壇させていただく機会がありました。
その際に、何気なく入れ込んだ社内啓蒙の方法として「職種に分けて資料を作って社内共有をした」と話した件について、だいたいポジティブに驚かれました。今回はその内容を少し紹介します。
*1:ChatWorkではデザイン部(デザイナー)主導で「アクセシビリティ方針」を決めましたが、他社のエンジニアから「デザイナーはWebアクセシビリティのことをわかってなくて困る」という声を結構聞きます。デザイナーには実装以外でもできることが沢山ある、というメッセージも込めてこの記事を書きました。